「インディアンの教え」

皆さん
セブンス・ジェネレーション」
という言葉をお聞きになられたことがありますでしょうか?

 これはアメリカの原住民インディアンが代々大切にしていた教え・考え方だそうです。

 「どんなことでも7世代先(セブンス・ジェネレーション)のことを考えて決めなくてはならない。」

 例えば、木を切るのも
食料を調達するのも、
常に「7世代先の
子孫のためになるのか、
行動を起こして子孫達が
困らないか。」
という価値観を基準にし、
その答えが「良くない」
であれば、
その行為をやめていたそうです。

 何故7世代先までを
考えていたかと言いますと、
子供は自分の遺伝子の50%、
孫には25%、
4世代先、5世代先と
考えていきますと、
単純計算ではありますが
7世代先までは、
自分の遺伝子の1%以上が
受け継がれているという
計算になります。

 未来永劫は考えられなくとも、
自分たちの遺伝子が
1%以上残っている子孫の
ことまでは考えて
生きていかなくてはならない。
そう考えながら
インディアンの方々は
生活をしていたそうです。

 現在の平均出産年齢は
30歳だそうです。
つまり7世代先は
約210年先の子孫となります。
資本主義の時代に生きる
今の我々は果たしてどれだけ先の
子孫の事までを
考えて生きているのでしょうか。

 もしかしたら我々は
一度立ち止まって、
このことについて
もっと真剣に考えなければ
ならないのかもしれません。

 この「7世代先」、
という考え方は日蓮聖人も
供養について似たような
お言葉を残されております。

 お盆の際に
よく拝読させていただく
『盂蘭盆御書』には
次のようなお言葉があります。

目連尊者が法華経を
信じまいらせし大善は、
我が身仏になるのみならず、
父母仏になり給ふ。
上七代下七代、
上無量生下無量生の父母等
存外に仏となり給ふ

この『盂蘭盆御書』は、
目連尊者という
お釈迦様のお弟子さんが、
法華経を信じ、法華経で
ご供養をされたことによって、
お母様が餓鬼界から
救われ成仏されたという
お話が記されております。

 先ほどの一文は、
法華経でのご供養は
お母様だけでなく、
「上無量生下無量生」つまり
「すべてのご先祖様・
すべての子孫」が
その功徳で
仏に成ることができる。
と述べられております。

 ここで敢えて
「上七代下七代」という
お言葉が使われているのは、
「すべてのご先祖様や子孫に
その功徳が行き渡るのだから、
自分の遺伝子の
1%以上を形成するご先祖様、
自分の遺伝子を
1%以上受け継いでいる子孫に、
その功徳が行き渡らない
わけが無いだろう。」
という強調なのでは
ないでしょうか。

 (ここは私の想像です)

 一人一人が
子や孫のことだけでなく、
もっと先の子孫の事を
思い馳せながら生きることで、
地球の未来は
少し明るくなるはずです。
家族が集まるお盆を機に、
一度立ち止まって
考えてみませんか?  

                合掌

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA